김평냉(レビュー 407)ディナー・2026/10訪問(1回)4.0029豆腐の神。今回の高城(コソン)旅行で最もユニークだった食事の一つ、Tamnic Ocean (탐닉오션)。 普段から豆腐を好んで食べる方だが、豆腐を中心にコース料理を構成するという点に非常に興味を惹かれて訪問した。 まず、ここは一般的な豆腐専門店とは少し違う。豆腐と豆を軸に多様な調理法を駆使し、地域で採れた旬の食材を組み合わせて一つのコースに仕上げるお店だ。 特に店主が料理が出るたびに食材や調理法について詳しく説明してくれるのだが、その分、豆腐に対する理解度と愛情が伝わってきた。 一品目は温かい豆腐。 特別な調味をせず、豆腐本来の味を感じられるように準備された一皿だ。香ばしく滑らかな食感が特徴で、強い味から入るのではなく、豆という素材そのものに集中させる構成になっている。 次は冷たい豆腐を使ったサラダ。 豆腐をチーズのように表現しているのが非常にユニークだった。オリーブオイルやライムなどを使い、香ばしさと爽やかさを両立させており、一般的な豆腐サラダとは明らかに違うアプローチだ。 ここに旬の野菜や果物を添えて、食感と風味にも変化をつけていた。 その後は湯葉を使った料理が登場。 湯葉は豆乳を加熱した際に表面にできる薄い膜をすくい上げた食材で、一般的な豆腐とは違って柔らかいながらも噛み応えがあるのが特徴だ。 特に豆特有の香ばしい風味が非常に魅力的だった。個人的にはこの日食べたメニューの中でも記憶に残る一品だ。 続いては旬のキノコと豆腐を使った料理が続く。 特に襄陽(ヤンヤン)で手に入れた天然松茸を使っているという説明が興味深かった。キノコ特有の香りと豆腐の淡白さが調和し、エゴマ油やワサビなどを使って風味に変化を加える手法も面白い。 途中には温かい豆腐料理と麺料理も提供されたが、同じ豆という素材を使っていても、調理法によって全く別の食感と味を作り出している点が印象的だ。 続いての料理は紙に食材を包んでオーブンで加熱する手法だ。 フランス料理で使うパピヨット調理法を応用したもので、食材の水分と香りを内部に閉じ込めてしっとりと仕上げるのが特徴だ。 野菜とバター、オリーブオイルが合わさり、先ほどまで食べていた豆腐料理とはまた別の風味を生み出している。 最後の食事まで終えて、一つの面白い点に気づいた。 この日のコースには肉料理が一切出なかったということ。 普段は肉料理をかなり好む方だが、食事中に肉がないという事実をあまり意識しなかった。むしろ豆腐と野菜、キノコという素材だけでこれほど多彩な味を作り出せるという点に驚いた。 デザートも豆腐を使った構成だ。 豆腐を練り込んだ餅とシナモンの香りを加えた豆乳が提供されるのだが、水正果(スジョングァ)を連想させる風味が特徴だ。最後まで豆という素材を中心にコースを締めくくる点が面白かった。 全体としてTamnic Oceanは、豆腐という馴染み深い素材を非常に創造的に解釈するお店だ。 単に健康的な食事をとるという感覚よりも、豆腐という素材がどこまで多彩な料理として表現できるのかを体験する食事に近い。 特に地域の旬の食材を積極的に活用し、料理ごとに新しい調理法と組み合わせを見せてくれる点が印象的だった。 実は豆腐という素材にはある程度の限界があると思っていたが、この日はその考えが完全に覆された。 豆腐一つでこれほど多彩なコースを作り出せるなんて。 豆腐の神という表現が惜しくない場所。 今回の高城旅行で最も記憶に残る食事の一つだ。